射水保護司会は富山県の中央部、射水市で活動する保護司により構成される団体です

少年院から保護司へのバトンタッチ

 視察研修報告(研修部長 檜物 和廣)

 

平成24年10月13日、7月に公開研修の講師としてお招きした田中湖南学院長を職場にお訪ねし、研修会・施設見学をさせていただきました。

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◇田中院長挨拶
少年たちは、少年院での教育を通して,自らの問題を見つめ、改善して社会に戻っていきます。

二度と犯罪・非行を犯さないという決意を実現するためには、本人の努力のほかに、社会の人々の温かい心と 援助が不可欠です。

立ち直りつつある少年たちへの御理解と御支援をお願いします。

 

◇少年院の種類と処遇の区分
少年院は、家庭裁判所から保護処分として送致された少年に対し、社会不適応の原因を除去し、健全な育成を図ることを目的として矯正教育を行う法務省所管の施設です。

少年の年齢や心身の状況により,初等,中等,特別及び医療の四つの種類に分けて設置されており、どの種類の少年院に送致するかは,家庭裁判所において決定されます。なお、医療少年院を除き、男女は別の施設を設けています。

少年院には,非行の進み具合に応じて、一般短期処遇、特修短期処遇及び長期処遇の区分があり、さらに一般短期処遇と長期処遇には、少年の問題性、教育の必要性等に応じた処遇課程を設けています。

 

◇教育の方針とながれ
 少年院においては,在院者の特性及び教育上の必要性に応じた教育課程を編成しています。

その上で,入院してくる少年一人ひとりの個性や必要性に応じて、家庭裁判所や少年鑑別所の情報や意見等を参考にして個別的処遇計画を作成し、きめ細かい教育を実施しています。

少年院では,少年の必要性や施設の立地条件等に応じた特色のあるさまざまな教育活動が行われています。

その指導領域は、生活指導、職業補導、教科教育、保健・体育及び特別活動から成り立っています。

また、円滑な社会復帰を図るため、学校や事業所、学識経験者などの社会資源を活用して、 院外委嘱教育を行っています。

 

◇まとめ
このような少年院での生活を終えて、仮退院となり残りの期間を「保護観察」となる場合が多いようです。

「保護観察」となれば保護司が担当することになると、少年院退院後の指導は「保護司」ということになります。

保護司自身少年院の内容をしっかり把握しておくことは、とても重要なことでありましょう。

また、少年院での状況も保護観察上大切な情報となれば、「情報収集」「情報交換」が必要になります。

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本年度は、7月の田中院長講演と10月の施設見学とセットで企画をいたしました。

今後とも御指導賜りますようお願い申し上げます。