広報25号 サポートセンターだより
(高木 秋生)
近年、少子高齢化や核家族化が著しく進んでいます。
現代の若者は、パソコンやスマートフォンで情報を容易に得ることができる時代にあって、先輩や老人と直接話をする機会から遊離しています。
このために、代々受け継がれてきた家風や地域力が脆弱となり、人との関わりや思いやりの心等、生きる力が衰退しているように思われます。
そのことが、近頃痛ましい事件や事故が起きている背景にあるように思われるのです。
さて、サポートセンター射水の役割は、単なる受付・事務的業務のみではなく保護司会の文化的交流の場としての拠点と捉えています。
来訪される保護司をはじめ、OBの方々や関係機関団体等の人々との情報交換の場でもあります。
人にはそれぞれの人生があり、様々な貴重な経験・体験があって、人生観・価値観が異なっています。
そこでの出逢で交わされる言葉や話題には体験や新聞・書籍等の紹介があったり、いろいろな立場の方々の個性豊かな生き方を聴き得ることが、保護司会の価値ある財産であるように思います。
また、保護司の任務は、保護司会の組織や各部会の企画運営を推進する一因ではありますが、基本的には保護観察指導が本務なのです。
保護観察の対象者には、同じケースはほとんどありません。
保護司が経験したことのない難解な問題ケースを解決する糸口は、日頃何気ない話題の中にあり、その蓄積がサポートセンター射水に埋蔵文化として、徐々にではありますが育まれているように思います。