面接及び接触の在り方について
平成24年度第3回地域別定例研修会
日 時 : 平成24年11月20日 午後1:30~
講 師 : 瀧下保護観察官
【研修のねらい】
保護司の保護観察対象者への指導は主に面接で行なわれます。
そのため、対象者や引受人などとの面接のあり方が特に重要になります。
が、保護司の側からは
・面接するのはどうも苦手で、どのように話したらいいのかわからない。
・対象者の心が読めず、話が深まらないと感じる。
・面接はするんだが、どうもマンネリで話すことがなくなってくる。などの声があります。
今回の研修では、面接や接触のあり方について学びました。
Ⅰ 来訪の意義と接触の動機づけ
Ⅱ 面接の基本原則と面接者の心構え
Ⅲ 面接技法
Ⅳ 演習(ロールプレイ)
Ⅴ まとめ
(研修資料より引用)
◇来訪の意義と動機付け
・来訪=保護観察の基本的指導監督
・しかし、保護観察対象者は自分の意志で保護観察になったわけではなく、
・しかし、保護観察対象者は自分の意志で保護観察になったわけではなく、
裁判所の決定により保護観察になった。
・「本人が保護司の所に来たくて来ている」わけではない。
・そのため、保護司の側から信頼関係が築けるような働きかけが必要。
・「本人が保護司の所に来たくて来ている」わけではない。
・そのため、保護司の側から信頼関係が築けるような働きかけが必要。
◇面接の基本原則と面接者の心構え
処遇の実施に当たるものの態度
公正を旨とし、社会内における処遇の対象となる者に対しては厳格な姿勢と慈
愛の精神をもって接し、関係人に対しては誠意をもって接し、その信頼を得る
ように努めなければならない。
※犯罪をした者及び非行のある少年に対する社会内における処遇に関する規則
(平成20年法務省令第28号)総則第3条に規定
◇信頼関係(ラポール)の構築のために留意する点
・過去にとらわれすぎず、目の前のありのままの本人と向き合う。
・自分の考えを押し付けない。
目線を同じにして、本人の言葉や心の動きに耳を傾ける。
・悪いことは悪いとハッキリ言う。叱ったときは、なぜ叱ったかを話す。
・顔は笑っているが目は怒っているというようなことが無いように、自分の顔と感情を一致させる。
・秘密保持
・コミュニケーション上の注意
柔らかく温かい雰囲気で、適度に丁寧に相手を尊重する。
沈黙につき合うことも必要。
・本人の現状や問題を受け入れ、焦らず気長に付き合う。
・「問題解決能力」に対する配慮
高齢者、年少者、疾病のあるものなどには慎重に対応し、必要な情報を伝える。
サポートセンターで処遇会議をし、生活の指導や資格取得、社会的援助など担当保護司にアドバイス等
◇面接の技法
対象者が
「来たくてきているのではない」→ 「保護司と話したい」と少しでも気持ちが変化するように
◇解決志向アプローチ
問題を解決する能力は、指導者側にあるのではなく、対象者にあるという考え方。