ちょっと お耳(目)を!
一昨年「住みやすい地域社会づくりをめざして」富山県シンポジウム in 射水を開催しました。
以前より射水保護司会では地域の人間関係の希薄化、家庭のしつけ等から犯罪や非行の抑止力が低下したのを憂い、市に働きかけ、市教育委員会との懇談会を持つなど力を尽くしてきましたが、その聞には不幸な事もおきました。
高岡市のある高校生が小学校時、不登校体験を基にした作文を紹介します。
「私のしごと」作文コンクール文部科学大臣賞、受賞作品で偶然、ネット上で見つけたものです。
「勇気ある孤独」
小学校六年生のある朝、クラスで一番仲良しだった友人に突然無視される
ようになった。(中略)ある日突然私はひとりになってしまったのだ。
そして私は学校に行くのが怖くなった。あんなに好きだった学校が大嫌いになってしまった。
それから、学校をよく休むようになった。そんな私を心配して、担任の先生が毎朝家に迎えに来てくれた。
先生は毎朝、無理に学校につれて行こうとはせず、私の悩みをじっくり聴いてくれた。
そして私は「ひとりぼっちだと人に思われるのが恥ずかしい」と先生に打ち明けた。
すると先生は「一人でいる人は、無理して人に合わせている人なんかよりよっぽど心の強い人なんだよ。」と言われた。
その先生の言葉が私の心にすーとしみ込んでいった。
そしてなんだか、からだの奥から勇気が湧いてきた。
それから休み時間は、一人で自由帳にイラストを描いて過ごすようにした。
最初はみんながどう思っているか気になってしょうがなかったが、二日もすると全く気にならなくなった。
そのうち、今まで話したこともないクラスメートが私の自由帳を毎日のぞきこんでいくようになった。
その子は私のイラストが気に入った様子で、そしてイラストを見に来る人が多くなり、その結果たくさんの友人が出来た。
(中略)
このように私が不登校の危機を乗り越える事が出来たのは担任の先生のおかげだ。
私はこの経験から将来教師になろうと決心した。
社明作品コンテストの作文中でも、紹介の作文のように子どもたち日々一生懸命の様子が綴られ、また各学校に於いては、学校便りを通じ地域との連絡を密にすべく、腐心の様子が伝わって来ます。
皆さん一生懸命です。
射水保護司会に於いても支援体制として「更生保護サポートセンター射水」の開設など地域に密着した活動を目指し、その気運が高まりつつある今、更生保護を通して地域に関わり、活躍が期待される者として自覚も新たに様々な機会を利用し、出来るだけの努力と地域貢献に尽したいものです。
(寺腰 記)