退任に寄せて
旭 邦夫
私は保護司を平成12年12月20日に、地域の先輩の退任に伴ってお引き受けしました。そして2年間の定年延長を経て退任致します。
私が現役の時に担当する部署に新湊市保護司会の事務局がありましたので、保護司としての役割は少し理解していたつもりでした。
保護司法第一条には「対象者の再犯を防ぎ、犯罪や非行をなくし、その改善更生を図ることを目的として、指導監督すること」とあります。この使命の重大さを少し理解することができたように思っていました。しかし、初めて保護観察の対象者を担当し、あらためて、”保護観察とは何か“を考えさせられました。
ある時、平成生まれの少女を担当しました。
まして思春期の少女は、私が想像する以上に周囲の環境から影響を受けると思われました。
もちろん、現在の私には平成生まれの女の子の気持ちなどわかりようがありません。
担当した少女が、私の家に来訪する時間帯は、毎回午前十時前後でありました。
しかし、保護観察の為の来訪であるにもかかわらず、変なうわさが広まって大変困惑したことがありました。
幸い、短時間で皆さんに理解していただくことができ、私が担当した中でも一番印象に残り、引き受けて良かったという思い出があります。
微力な私でありましたが、保護観察対象者とともに歩むことは、保護観察の原則に立ち返って厳格な姿勢と慈愛の精神が必須の条件であると思われました。
最後になりますが、射水保護区保護司会のご発展をお祈りしまして、終わりとします。