雑談から
熊谷正克
射水市大門庁舎車庫棟二階。
ここに「更生保護サポートセンター射水」がある。
平成24年8月に開設された。
12人の企画調整保護司が半日交代で駐在している。
時折、保護司の方々が事務処理や連絡等の用事で来所される。
そして用事が済むと世間話が始まることもある。
そのうち保護観察対象者に対する面接時の苦労話になる。
冗談交じりの話になるのだが、これが実に為になる。
対象者に対する思いや接し方に共感したり気付かされたりする。対象者の立ち直りを保護司の目線で「見守る」姿勢が伝わってくる。
以前、ある講演でこんな話を聴いたことがある。
「見守るとは、ただ見ていることではない。任せておけばよいのか(その調子で続けたら)、促せばよいのか(もうちょっと頑張ってみたら)、指導すればよいのか(間違っているから考え直しなさい)、この三つの視点を持って見ることだ」と。
これは、その時の状況に応じた適切な働きかけの大切さを示している。
この姿勢は保護司と面接対象者との接し方そのものではないか。
来所された保護司の方々とのざっくばらんな話の中から、自身が改めて思い起こし、感じたことである。
当センターは更生保護活動の拠点として、資料・情報の収集と提供、研修や会議の開催、犯罪予防活動の計画と準備、対象者の面接場所としての活用など、その機能を充実しつつある。
もう一つの機能として、保護司仲間が気軽に立ち寄り、気軽に語り、個々の「見守る」姿勢に資する「センター」であってほしいと思う。
広報18号 サポートセンターだより